研究概要
化学反応が進行する様子を、超短パルスレーザー光で「みる」!

その手法は、ミルクが落ちる瞬間にできるミルククラウンなど、人の目では捉え切れないほど速い動きを、高速フラッシュで写真撮影する手法と同じです。分子内で原子が振動する周期よりも短い、5フェムト秒パルス光(1秒の5/1000兆分秒間光る。高強度、高波長域)をストロボ光として使うことで捉えます。その結果を反応シミュレーションと比較することで、いつどの結合が切れ、いつどの結合が生成するのかといった反応の過程を解明しています。
反応の過程がわかると、より効率よく反応させるためにはどのように改良すればいいのかを考えることができ、更に新しい反応を構築することもできます。最近はこの特殊なレーザー光を用いて、新しい化合物の合成や今までは考えられなかった新反応の開発も行っています。