Ca2AlMnO5+δ


Ca2AlMnO5+δ:本物質は「ブラウンミラーライト型」と呼ばれる一般式A2B2O5の結晶構造を基本としています。AにはCa、BにはAlとMnが入り、AlとMnが交互に並んだ層状構造となっているのが特徴です(図1)。低温・酸化雰囲気中でAl層に過剰酸素を取り込み、最大でδ=0.5の酸素量となることが知られていました。

私たちは、本物質が酸素気流中や空気中において、約600°Cを境に多量の酸素を吸収放出することを発見しました。図2は空気中および酸素気流中で500°Cと700°Cの間で温度サイクルした際のTGデータです。500°Cで重量増加、700°Cで重量減少が見られ、2.7重量%の酸素が可逆に吸収放出されています。